いびきと無呼吸

 

 いびきに悩まされている人は男性の30%、女性の数%いると言われていますが、自分ではよくわからない、言いにくいということを考慮すると潜在的な患者さんはもっともっと多いと考えられます。

 いびきは呼吸がしにくくなるために起こるもので、重度になると無呼吸の状態になり、一晩に10秒以上の呼吸停止となる無呼吸が30回以上生じる場合を睡眠時無呼吸症候群と呼んでいます。そうなると、脳は休みをとれず、寝ても眠たい状態となり、それがしいては昼間の居眠りにつながり、交通事故の元凶ともなっています。

 朝の電車の中で居眠りをしている方の中にもそういった人たちが多くいると思われ、潜在患者は200万人いるといわれています。また、放置することで高血圧、狭心症・心筋梗塞、脳梗塞、糖尿病などさまざまな合併症を引き起こします。

 いびきの原因としては肥満、下顎が小さく後退してる、舌が大きい、のどちんこが大きいなどの理由で空気の通り道の咽頭が狭くなっていることによります。また、お酒を飲んだときや、ストレス、睡眠時の体位によっても、左右されます。

 治し方としては、ねかたや生活態度の改善、下顎を前に出すマウスピースのような装置をつけて喉の通り道を広くする方法、器械で酸素を強制的に送り込む方法、外科的な手術などがあります。

 このうち下顎を前に出すマウスピースは一番手軽に出来、携帯にも便利です。ただ肥満の強い方や重度の無呼吸の患者さんにはCPAPという器械を使った方法でないと改善が見られない場合もあります。

 マウスピースの製作法は模型をとって装置を作成し、仮止めで様子を見た後、一番いい状態で上の歯と下の歯を固定するものです。
 朝起きてもすっきりしない、いびきがうるさいなどの症状があり、そういった装置が有用と思われる場合はお作りしますし、重度の場合はふさわしいと思われる医療機関をご紹介いたしますのでお気軽にご相談下さい。